セキちゃんのこと

これは『ひみつのかんかん』のモデル、祖母のはるちゃん(女学校時代)と
はるちゃんのアルバムです。本を描くときの資料として貸してもらっっている間に
祖母が亡くなったので私の手元にあります。

下の写真はセキジさん、はるちゃんのすぐ上のお兄さんです。
はるちゃんは6歳でお母さんが亡くなったので「セキちゃん」に
いつもくっついていたみたいです。
セキちゃんとお祭りに行ったこと、セキちゃんと他人の山で松茸を勝手にとって
追いかけられたこと、セキちゃんと池の鯉を釣って怒られたこと・・・
祖母の話にはよくセキちゃんが登場しました。

セキジさんは東京の大学で弁護士を目指して勉強してそうです。
お父さん、はるちゃん、家族みんなの自慢の息子だったセキジさんは
大学を卒業することなく戦争で亡くなりました。
「戦争で死んじゃうなんて本当にかわいそうだった」
気丈な祖母が本当に悔しそうに涙ぐみながら話すのを聞きながら
小学生だったわたしはどうしたらよいのかわからず黙っていました。
ただ戦争はいけないことという思いが深く刻まれたような気がします。

保育園に通っていた私の息子に祖母はやはり同じように話をしていました。
「戦争なんかしちゃだめだよね」
そう答えていた息子はセキジさんが亡くなった年齢を超えました。
そしてそのことを覚えているそうです。

72回目の終戦の日、伝えることが何よりの抑止力じゃないのかなと思っています。

 

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